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altnightの音楽用備忘録

Charles Mingus / Mingus At Carnegie Hall

Mingus at Carnegie Hall

Mingus at Carnegie Hall

Number

1. C Jam Blues
2. Perdido

Member

1974年1月19日、NY、Carnegie Hall
Charles Mingus(b)
George Adams(ts)
Hamiet Bluiett(bs)
Don Pullen(p)
Dannie Richmond(ds)

Jon Faddis(tp)
John Handy(as,ts)
Rahsaan Roland Kirk(ts)
Charles McPherson(as)

出会い

たしか大学2年の夏くらいだったと思う。いちおうバリサク奏者としていろいろジャズでバリサクな人を探していたときにみつけた中の一人が Hamiet Bluiett だった。それで Janis には70年代ミンガスはあんまりなくて、まだリニューアルしてなかったころの御茶ノ水ジャズ館中古で見かけた。

Hamiet Bluiett は普通にアツい、しかしなにより、 Charles Mingus であり、 Roland Kirk だ(そして George Adams であり Don Pullen だ)

ローランド・カークも一時期けっこう集めてたたので「ミンガスで、ハミエットで、なによりローランドカークガいる!なにこれアツい!」という気持ちで飛び込んで買ったようなものだ。内容はもう言わずがもなの20分ジャムセッション x2 というもう大セッション大会。当時はそんなに気づかなかったが George Adams もいるし、 Don Pullen もいるし、編成としては70年代ミンガス+ゲストみたいな構成だ。実際たしかにミンガスのアルバムの中にもローランド・カークのいるアルバムはある。
まあもう豪華過ぎてもう何も言うことはないアルバムであることには間違いなのだけど、あくまでミンガスとダニーリッチモンドががっちり支えている中で上がどんどん好きなように暴れるというような趣旨だ。それがいかんなく発揮されていてどの演奏者をとってもいい演奏ができている名演だ。ミンガス自体はどう思っていたかしらないけど、70年代ミンガスはわりとそういう上にフリー系をもってきて自分が支えるみたいなものが多い印象。
その中でもやはりローランド・カークがひとつ飛び抜けている存在には聴こえる。実際盛り上がりの拍手もローランド・カークが一番大きい印象だ。ローランド・カークも時期や編成にもよるけど、こういうゴリ押しな雰囲気のアルバムの方が好きだな。自分はジャズ研としてはバリサクだったけれど、ローランド・カークから受けた影響というのは大きくて、実際サークル内のライブで演奏したりした(そして盛大に失敗した)。循環奏法とかも特徴的だしローランド・カークといえば3本同時サックスとかだけど、このアルバムではテナー一本でゴリゴリ押してくる。この人もブルースであるということが凄いよなぁ。ああ、アツい。

しかしまあミンガスはブルースな男よ

どの年代のどのアルバムを聴いてもブルースやってるし、ゴリゴリしているし、アツい。自分とミンガスで出会いがドルフィーつながりで高校だったから特別というのもあるけど、ほかのいろんなベーシストのことはよくわからないがミンガスだけはその太くて強くてなによりブルージーな音があまりにも前面に出ていて記憶に残る。失礼ながらいろいろアルバムや生でベーシスト聴いてきたけどあんまり違いが正直わからないところはあるけど、ミンガスだけは特別に違う。はっきり違う。この泥臭さ!まあこの泥臭さを好きになるかならないかはけっこう好みが分かれそうだけど、おれはやっぱりこの音が好きだし、プレイスタイルが好きだ。
ちなみに自分がジャズ研にはいるときにいれかわりに引退してた先輩でベーシストがいてその人はまさにミンガスな人だったらしい。人柄についてはよく知らないけど、主にプレイが。サークルのライブでもミンガスの曲をとりあげて演奏していたらしい*1。いいなぁ。なんでこう、自分がジャズ研に現役でいた頃と縁がなかったんだろうなぁ……。

オチとかないけど

何回も言ってるけどもう全員のプレイがいかんなく発揮されている名アルバム。たしか2000円くらいで売ってるし、ミンガス好きならぜひおすすめですね。

*1:たしか 5 Mingus あたりのなんかのブルースだったと思う